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沙也可──義に生きた降倭の将
許浚、沙也可の時代 ■「大義なき戦いを捨てて」
四六判・上製・368頁 
ISBN4-342-62560-1 
定価 本体1,900円(+税)
発行:結書房 発売:桐原書店
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『沙也可──義に生きた降倭の将』
江宮隆之著

秀吉の朝鮮出兵が招いた凄惨な戦いの中で、祖国を捨て、朝鮮の民とともに生きる道を選んだ鈴木孫次郎と雑賀衆の姿を描く感動の大河小説!!
司馬遼太郎『街道をゆく』の「韓のくに紀行」で紹介された“沙也可”が甦る。

16世紀末期、壬申丁酉倭乱(イムジン・チョンユウウェラン)=豊臣秀吉の朝鮮出兵により凄惨な侵略戦争が繰り広げられ、日本と韓国の間には拭いがたい憎しみと恨みが刻み込まれた。しかし、混迷を続ける戦いの中で、この戦の意味を疑い、民族の狭間で苦悩し、ついに日本を捨てて朝鮮の民とともに生きることを選んだ人々がいた。
その名は「沙也可」。
その実在した人物の日本の名は諸説あるが、その戦功により賜った名は「金忠善」。貴族(両班)に列せられ、その子孫は、今も尚、韓国大邱の近郊「友鹿里」の地で脈々と生き続けている・・・

沙也可(金忠善)を祭る鹿洞書院 韓国大邱広域市友鹿里
本書の内容
  序 章 抹殺
  第一章 雑賀衆
  第二章 唐武陣
  第三章 美しい朝の国
  第四章 漢城陥落
  第五章 李舜臣
  第六章 明軍動く
  第七章 梅北の乱
  第八章 離反
  第九章 友鹿洞
  終 章 復活
著者プロフィール

江宮隆之(えみや・たかゆき)
1948年生まれ。「経清記」で第13回歴史文学賞受賞。植民地時代の朝鮮で植林事業を行い、陶磁器や工芸品を通して朝鮮の民族文化を日本に紹介するなど、日韓交流に大きな足跡を残した浅川巧を描く『白磁の人』で第8回中村星湖賞受賞。

主な作品に『凍てる指』『一葉の雲』『井上井月伝説』『歳三奔る』『女たちの新撰組』『武田勝頼──花の歳月』『母人形』『厄介屋天下御免』などがある。

著者あとがきから
  朝鮮半島の南岸、順天から蔚山までな地域に、倭城と呼ばれる日本式の城跡がある。石の積み方は穴太積みと呼ばれる独特のもので、天守閣をもったものもあったという。
 「強者どもが夢の跡」が、この倭城であろう。
  日本では「文禄・慶長の役」と呼ぶ挑戦侵略戦争は、戦争後に豊臣政権を倒し、大国の明を倒すことになった。つまり、日本では徳川政権が生まれ、中国では清国が誕生したのである。
  これらは、朝鮮侵略戦争の「産物」だといえる。
  朝鮮ではこの戦乱やそのために引き起こされた飢餓によって人口が激減した。一説によると、戦争前から戦争後の人口は、30〜50%が失われたという。
  この戦乱は別名「焼き物戦争」ともいわれる。朝鮮に出兵した日本の武将たちが陶工など朝鮮人の技術者3万人を根こそぎ日本に拉致し、日本の窯で焼き物を焼かせるようになったからである。
  その中には、有田焼の開祖、李参平や薩摩焼の沈寿官らがいる。
  さらに朝鮮から略奪してきた銅活字と書籍によって、日本の儒学は一躍発展したという指摘もある。
  徳川政権は、秀吉の暴挙に学んだ。そして朝鮮との善隣友好の外交を方針とした。朝鮮通信使はその象徴的な存在であろう。
  この朝鮮侵略に日本武将として出兵した沙也可という「謎の武将」に興味を抱いたのは、いつのことであったか。
……

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