『東医宝鑑』成る
――その後の
許浚──
菊地三之介 著
洪永佑 画
本書の構成
『許浚』 上 あらすじ
『許浚』 下 あらすじ
『東医宝鑑』成る
本書は、「朝鮮新報」に2004年3月から、週2回、24回にわたって連載された新聞小説をまとめたものである。本の形にすることを承諾してくださった、朝鮮新報社と担当の朴日粉記者にお礼をもうしあげます。また連載の絵筆をとってくださった、洪永佑先生の絵をふたたび見ることができるのは、とてもうれしい。
李恩成『小説東医宝鑑』は、著者の急逝があって、未完のかたちになっている。それでもすぐれた物語としてひろく知られた。結書房はこの物語を、朴菖熙氏の翻訳で、『許浚』として2003年4月に出版した。出版はやはり好意をもって迎えていただいた。そして、読者の反応のひとつに、"つづきはどうなっているのだ"という声がすくなくなかった。
原著の未完部分をおぎなう試みは、『許浚』の編集段階でもあった。そんなことから、朴菖熙先生は資料の収集もなされていた。この資料と、朴先生のアドバイスをうけながらまとめたのが、本書である。執筆中、『東医宝鑑』の編集と、疾病治療の部分と、許浚の死にもっとも心がうごいた。また倭乱のもたらした厄災と、対応する朝鮮人の勇気、献身、やさしさもわすれられなかった。
韓国で百万セット(三百万部)売れた、ベストセラーの未完部分を書いてみる。勇気のいるこころみであったけれども、ひとつのこころみとして読んでいただけたらさいわいである。
2004年8月15日 菊地三之介